俗名 戒名 法名

仏教の話になります。今私たちがこの世で使っている名前、かりに田中太郎とした場合、田中さんという苗字と親からもらった太郎という名前のことを合わせて仏教では俗名といいます。俗名はこの世でのみ使われることになっています。従いまして仮に田中太郎さんがお亡くなりになられた場合、あの世では俗名が使えないことになっていますのでお葬式の際にお寺様から戒名・法名をつけていただき、あの世でのお名前とします。基本的に戒名と法名は同じですが、浄土真宗という宗派のみ法名といいます。たとえば「サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ」これは現在のサウジアラビアの王様の名前です。中東では当たり前の名前なのかもしれませんが私ども日本人にしてみればどのように読めばいいのかさえ分からないですし、もし彼が日本に帰化したいともなれば「もう少し日本人らしい名前を付けなおしてね」と言いたくなりますよね。家族がお亡くなりになられた場合にもし先祖代々の菩提寺様や親しいお寺様にお葬式をお願いすれば必ず戒名法名はいただけると思いますが、お寺様と疎遠になられていたり、無宗教で、となってくると戒名法名を付けずにお見送りしているかもしれません。俗名を親から頂戴した私たちは親が亡くなった場合にはお寺様にお願いして戒名法名をいただいてお送りするというのも方法です